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暗黒童話 [読書]

『暗黒童話』読みました。(2016/7/5読了)

暗黒童話 (集英社文庫)

暗黒童話 (集英社文庫)

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/05/20
  • メディア: 文庫


乙一さんのホラー作品です。
何かの事故で片方の眼球と記憶を失った少女のお話。
記憶を失う前は完璧な女子高生。眼球と記憶を失った後は結構残念な女の子。移植でもらった眼球が見せる映像を求めてたどりついたところには・・・。
記憶を失う前の主人公が完璧すぎて微妙ですが、微妙な記憶喪失に若干の違和感も。性格すら変わってしまう記憶喪失ってどうなんでしょうかね。
よく、記憶を取り替えたら人格が入れ替わったって話がありますが、自分は今ひとつ疑問なんですよね。それは記憶が意志や人格を形成するってことだと思うんですが、同じ環境で育った兄弟でも考え方や意志は違います。それは双子であってもです。だから、意志と記憶はある程度はつながっていても、根本的なところでは違うと思うんですよね。
それはさておき、眼球の記憶については、高橋留美子さんの『人魚の傷』あたりを思い出しますね。実際には眼球に記憶が残っているのかは微妙ですが、コンセプトは大変面白いですよね。
あと、犯人の家の地下室はすごいことになってましたね。だるまさんはいるは、タイガーバームガーデンみたいなのはいるは、グロ注意だわ。触ったモノの命を奪えない能力って体の中的にはどうなんでしょうね。癌とか雑菌も殺されない代わりに、それらも正常な組織を殺せない。寿命で死滅するしか方法はないので、増える一方?
いろいろあって、最後は記憶を取り戻す訳ですが、一時的な「自分」はきっと消えてゆくんでしょうね。まぁ、思い出くらいには残っているんでしょうけど。

では、記憶から消えないうちに。
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