SSブログ

こんなにも優しい、世界の終わりかた [読書]

『こんなにも優しい、世界の終わりかた』読みました。

何か意味不明な青い光に世界が飲み込まれ、その光にあたり続けると彫像のように固まってしまう現象が世界で多発し、青く染まってゆくお話。
不器用な主人公と物静かな様に見えるヒロイン、それと他の人とはあらゆるものを違う見方でとらえる絵のうまい友人。
一途に思い続けて、最後の日は愛しい人と過ごしたいと出かける主人公。
結構長めのお話でしたが、すいすいと読めました。こういう悪意を持った人が出てこない話は結構好きです。出てくる話でも、はらはらどきどきがあっておもしろいっちゃあおもしろいですが、結構疲れるんですよね。
さて、前回読んだ話(『世界から猫が消えたなら』)とちょっと似ている感じでしょうか。あれは、自分の世界が終わる話でしたが、今回は本当の世界が終わっちゃいますが。ただ、恋人と早逝した母親と残された父親ってところは似てるかな?で、以外に親系の話が濃かったのも似てると思った原因かなぁ?
自分には今まで好きになった人っていませんが、ここまで熱くなれるのはすごいと思いますね。
思い出話部分がほんわかしていて結構好きでした。主人公のお父さん、無口なわりに、情熱的でロマンチックでしたね。主人公のお母さんはきっと幸せだったんでしょうね。
ただ、一つ気になるのは、この話はハッピーエンドなんでしょうかね?
最後の表現からすると、だいぶ飢餓状態が進んでいるように読めたんで、舟でこぎ出してもフランダースの犬状態しか思い浮かばなくて、ちょっと自分が嫌になります。
最後に青い光に当たっても当たらなくても、二人が一緒なら幸せになれたんだと信じたいところです。
あと、友人くんはどうなったんでしょうかね。彼の指し示した方角には、救いがあるんでしょうか。
結構神がかり的な発言がおおい友人くんだったんで、かれのいったことが2人のそして彼自身の幸せにつながることを祈りたいです。

ここまでで。


こんなにも優しい、世界の終わりかた

こんなにも優しい、世界の終わりかた

  • 作者: 市川 拓司
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/08/22
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。