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眠れる美女 [読書]

『眠れる美女』読みました。(2016/7/21読了)

眠れる美女 (新潮文庫)

眠れる美女 (新潮文庫)

  • 作者: 川端 康成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1967/11/28
  • メディア: 文庫


川端康成のフェチ小説。
裸で眠らされている少女の横で添い寝をさせる店で添い寝するだけの老人のはなし。
特に直接的な行為に及ぶことはありません。ほとんどが、老人の過去への回想と独り言で物語は進みます。死んだように眠る少女や美女たち。最後にオチはあります。
この店にきて、自分は他の客(主人公の想像)より枯れてないんだと心の中で言いつのるところに、枯れたモノを感じるのは皮肉でしょうか。結局老人は眠る女達に何もしませんしね。
で、シチュエーションがエロすぎます。さすが世界の巨匠。フェチ過ぎて半分どころかかなりひきます。川端康成の小説は読んだことがなかったので、他の話も機会があれば読んでみたいですね。

では、眠れるうちに。
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自負と偏見 [読書]

『自負と偏見』読みました。(2016/7/16読了)

自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

  • 作者: ジェイン オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: 文庫


名作です。
新潮社以外では『高慢と偏見』かな?
5人姉妹の次女が主人公で、相手の殿方は大金持ちの紳士。で、男と女の見栄や偏見なんかで本当の気持ちがうまく伝わらない的なお話。
200年くらい前の恋愛小説ですが、面白く読めました。まぁ、ひとえに相手の金持ち紳士がヒロインに惚れ込んで、かつ、素直になれたのが勝因でしょうか。いつの世の中もどちらかが折れなければうまくいかないモノなんですね。それにしても、母親と下から2番目の妹は吹っ飛んでます。家族でも相手方でも敬遠したいかな自分は。でも、上二人はほどほどまともなのに、3番目からはなんでああなっちゃったんでしょうね。教育方針を変えたんでしょうか?
で、内容はともかく、このお話を読もうと思った一番の理由は、映画化された『高慢と偏見とゾンビ』を楽しく見るためだったりします。小説版の書評によると、原作にそっくりな展開となっているらしいので、これは原作を知らないと楽しめないなと思ったわけです。最初に映画をみて、その後に小説版を読んで見ようかと思っています。いまから楽しみです。

では、偏見で目が曇らぬうちに。

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暗黒童話 [読書]

『暗黒童話』読みました。(2016/7/5読了)

暗黒童話 (集英社文庫)

暗黒童話 (集英社文庫)

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/05/20
  • メディア: 文庫


乙一さんのホラー作品です。
何かの事故で片方の眼球と記憶を失った少女のお話。
記憶を失う前は完璧な女子高生。眼球と記憶を失った後は結構残念な女の子。移植でもらった眼球が見せる映像を求めてたどりついたところには・・・。
記憶を失う前の主人公が完璧すぎて微妙ですが、微妙な記憶喪失に若干の違和感も。性格すら変わってしまう記憶喪失ってどうなんでしょうかね。
よく、記憶を取り替えたら人格が入れ替わったって話がありますが、自分は今ひとつ疑問なんですよね。それは記憶が意志や人格を形成するってことだと思うんですが、同じ環境で育った兄弟でも考え方や意志は違います。それは双子であってもです。だから、意志と記憶はある程度はつながっていても、根本的なところでは違うと思うんですよね。
それはさておき、眼球の記憶については、高橋留美子さんの『人魚の傷』あたりを思い出しますね。実際には眼球に記憶が残っているのかは微妙ですが、コンセプトは大変面白いですよね。
あと、犯人の家の地下室はすごいことになってましたね。だるまさんはいるは、タイガーバームガーデンみたいなのはいるは、グロ注意だわ。触ったモノの命を奪えない能力って体の中的にはどうなんでしょうね。癌とか雑菌も殺されない代わりに、それらも正常な組織を殺せない。寿命で死滅するしか方法はないので、増える一方?
いろいろあって、最後は記憶を取り戻す訳ですが、一時的な「自分」はきっと消えてゆくんでしょうね。まぁ、思い出くらいには残っているんでしょうけど。

では、記憶から消えないうちに。
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わたしのリミット

『わたしのリミット』読みました。(2016/7/4読了)

わたしのリミット (創元推理文庫)

わたしのリミット (創元推理文庫)

  • 作者: 松尾 由美
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: 文庫


ある日を境に姿を消した父親と開かずの部屋から現れた少女。現れた少女はすぐに入院してしまいますが、入院中に主人公の噂話の推理をいくつか。で、気になる言動がちらほら。
タイムトラベルもの。って書いた瞬間にネタバレしちゃいますが、本筋はちらちらと伏線をだしながらでしょうか。まぁ感想書くのにネタバレしないとかけないので、しょうがないです。
で、
この話は、切ない系ですね。現状としては良かった系ですが、できあがってしまっている現在(未来)を考えると、かなり切なくなります。
過去に戻ったお父さんは、おそらく過去の自分にこれからの出来事を教えたのではないかと思います。それは、娘は生まれるけれど、愛する人(主人公の母親)は亡くなってしまう世界。おそらく送り出した時点で人生の折り返し地点を過ぎてしまっていたリミット。それにもまして、それを知っていたがために、母親のことをほとんど娘に教えなかった父親。こんなに長い期間心に秘め続けるって相当なことですね。
きっとずっと愛してたんでしょうね。30年も大事に靴をとっておくほどに。

では、明るい未来で。


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二十四の瞳 [読書]

『二十四の瞳』読みました。(2016/7/3読了)

二十四の瞳 (角川文庫)

二十四の瞳 (角川文庫)

  • 作者: 壺井 栄
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/06/23
  • メディア: 文庫


月に1冊は読もうと決めた名作もの。
7月は壺井栄さんの『二十四の瞳』。映画化もされている超有名作品ですね。
瀬戸内の田舎での新人先生と生徒達の成長の話。
この小説の冒頭の
「十年をひと昔というならば、この物語の発端はふた昔半のまえのことになる。」
っていう言い回しが、昔から好きですね。十年をひと昔。確かに今と昔の境目ってその辺かなぁと。瀬戸内の方言で繰り広げられる会話がとても暖かく感じ、学校と家とで言葉を使い分ける先生がまた印象的でもありました。
12人がそれぞれの人生を歩んでゆく。でも、振り返った先には、小学生だったときのみんなが同じところで同じ方向をみている。戦争を挟んだ話で、暗い側面はありますが、それ以上に子供達の会話が生き生きとしていて、とても惹かれました。
名作っていうのは読む時代を選ばないモノなんだなぁとつくづく思いました。

それでは、また。
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殺戮にいたる病+おまけ [読書]

『殺戮にいたる病』読みました。(2016/7/2読了)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/11/14
  • メディア: 文庫


連続猟奇殺人ものですかね。
進められて読みましたが、猟奇な表現のところは若干引きましたかね。
犯人を錯覚させる系ですが、『砕け散るところを見せてあげる』を先に読んでしまっていたので、驚きはなかったですかね。ってか、真犯人の日常描画(犯罪に関わらないところ)がほとんど無いので、犯人がわかってもふーんって感じになっちゃうんですかね。
犯人は捕まった様ですけど、あまりすっきりはしない最後だったような。
進めてくれた人から聞くまで、状況もよくつかめませんでしたし。
自分としては、何かしら明るい側面があった方がよかったかな?ギャップみたいものがある方が好きかなと。
感想もまああまり無いと言えばないかな。

で、あまり感想がなかったので、また、読めなかった本を。
『COLORS』がだめでしたね。

COLORS

COLORS

  • 作者: カスヤ ナガト
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


内容的には面白そうだったんですが、表現方法がなじまないというか、比喩表現みたいな書き方が合わないというか、やたらマルボロ(たばことは言わずマルボロ)吸いたがるんですよね。主人公以外の人物との会話もなにか上滑りしているような感じで、主人公が今ひとつとらえられなかったと。後半、変わるのかもしれませんが、教授と飲みに行くあたりであきらめました。
やっぱり、主人公が自分のあたまの中で想像できないお話は、読むのが辛いですね。自分がそこに入っていけないので。

では、また。

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ハーモニー [読書]

『ハーモニー』読みました。(2016/7/2読了)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 伊藤計劃
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/08/08
  • メディア: 文庫


よく名前を聞く故伊藤計劃さんの作品。これまた、表紙買い。
体の中に医療デバイスが埋め込まれ、病気で死ぬことがなくなってしまった未来のお話。
そこで突如起こる同時多発自殺。目の前で同級生だった子も犠牲になり、その事件をたどっていくと・・・。
少女時代と大人の時代で話は進みますね。健康に関するすべてのことが他者に握られていて、簡単に不摂生すらもできない。その管理社会に対抗するために自死を選択する少女時代の主人公達。でも、その方法が栄養失調。大人になってからは、上記の事件で、主人公の父親も深く関わっていたり。
それにしても、主人公含め名前が呼びにくい。アニメにもなっているようなので、どんな発音しているかは気になります。
ストーリーなんかは特にそれほどの感銘は受けなかったのですが、糖尿病のくだりは面白かったです。中期的には死に至るが、短期的には子孫を残せる。よって、長期的には生物として生き残れる。健康と寿命のトレードオフでしょうかね。
脳への影響については、冒頭からまぁやっちゃってるんだろうなとは思ってましたが、案の定ですね。発表している内容と事実で進捗が異なるのは、事件の時のマスコミと警察みたいな感じですかね。あと、ミァハさんの過去が壮絶すぎて目が点ですね。どうやってトラウマ消したのかが気になりますが、意志がなかったからあまり問題では無かったのかな?でも、そこから疑似意志が発生しているし・・・。
生物の脳って、欠落があると他の部分がそれを補うようになるとかならないとか。まぁ、普段使われていない部分が活性化するんでしょうね。潜在意識の・・・とかなると北○の拳みたいですが。
とにもかくにも、健康にせよ不健康にせよ、自分の意志でどうにかしていきたいものですね。

でわ、幸せの未来で。
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流れ星が消えないうちに [読書]

『流れ星が消えないうちに』読みました。(2016/6/29読了)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

  • 作者: 橋本 紡
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/06/30
  • メディア: 文庫


これは、以前に読んだ『やがて海に届く』と同じ感じの話でしょうか。
恋人、友人が外国で事故に遭い亡くなってしまい、その心の喪失から立ち直ろうとする男女のお話なのかな?
ヒロインのお父さんが少女漫画にはまるところはほほえましかったです。自分は女性の方が多い家庭だったので、子供の頃に読んだ漫画は多分少女漫画の方が多かった気がします。まぁ、今でも面白そうなものは買って読みますけどね。でも、少女漫画の返しが「徳川家康」とは。読んだことはないですが、親子だけに波長は合っていたのかな?
あと、ヒロインのお父さんの夢を追う気持ちとお母さんの不安な気持ちはどちらもわかる気がします。それだけに、どちらも応援したいし、責められない。割を食っちゃった妹ちゃんは気の毒でしたけど。
結局、はっきりとした結論は出ませんが、過去の人の呪縛から立ち上がろうとした彼氏彼女は次の一歩を踏み出せたのでしょうかね。
先輩と主人公(彼)の姉の恋愛がスタートすればうれしいですけどね。見た目なんて、きっかけの場合が多いし、見た目ほど食わず嫌いで当てにならないモノもないですしね。

今度、歴史物も読んで見ようかなと考えてみたり・・・。

でわ、玄関に布団を敷いて眠れますように。

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星を撃ち落とす [読書]

『星を撃ち落とす』読みました。(2016/6/27読了)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

  • 作者: 友桐 夏
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/09/19
  • メディア: 文庫


女子高生推理のお話。
大まかには、豪邸で閉じこもる少女に対する推理とある事件で意識不明になってしまう同級生の推理があります。
基本的に登場人物の印象は主人公以外、最初の印象から話が進むにつれてどんどん変わっていきます。
自由奔放で影のいじめッ子かと思ったら、以外と面倒見が良くてお人好しだったり、友達思いのいい子かと思ったら影で相手をおとしめようとしている腹黒い子かと思いきや、やっぱり結構いい子とか。まぁ、意識不明の同級生が一番裏表があったりするんですがね。
内容的に結構読み応えというか、飽きるポイントがあまりなかった気がしますね。つぎつぎにいろいろなことが出てきて、「えっ?」「えっ?」ってなる感じ。女子高生達の推理もいろいろな事実がわかるにつれて二転三転します。でも、一番好感が持てるのは、そんなに悪い人なんていなかったんじゃない?って推理に落ち着こうとするところでしょうかね。自分がへたれのせいか、あまり悪意の人が出てくる話って好きじゃないんですよね。この話も、善意のとらえ方というか、受け取る側の見方で同じ事象がどうとでもとれてしまう恐ろしさを感じました。まぁ、本当に悪い人がいなかったかと言われれば、そうでもなさそうな感じもするんですが。
印象に残った場面といえば、豪邸の少女の壺の話が怖いですね。トラウマモノです。Vガンダムかと。
あと、最後の方の窃盗団とか事故の話とかの犯人話は決着つけなくてよかったのかな?そこがすごく気になりました。

最後に、主人公は将来どこかへ旅立つのかな?

では、世界のどこかで。

P.S.今回から読了日を記述することにしました。

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