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記憶屋 [読書]

織守きょうや著『記憶屋』を読みました。

題名からして記憶ものですね。中二病やらかしちゃってる自分的には時間とか記憶とかは好きなテーマですね。
内容的には、記憶を消されたのでは無いかと自分の過去を疑って、それを研究テーマにしている大学生が主人公ですね。幼なじみや愛する人や関わっている人が次々と記憶を失ってゆく。忘れるのでは無く、記憶を失うので、思い出すこともない。どんどん痕跡をたどってゆくと、それに関わった人も記憶を失ってゆく。そして、たどり着いた先には記憶屋が・・・。と、ちょっともの悲しい感じで物語は終わります。
でも、都合良くある事柄に関わった部分の記憶だけ消し去ってしまうことって出来るんでしょうかね?記憶はいくつもの事象が重なり合って構成されるので、他とつながりのないことならともかく、恋していた幼なじみの記憶とかをバサッと切り落としても、こころの多くの部分を占めていたわけだから、簡単に忘れ去ってしまうことって出来るんでしょうかね。まぁ、思い出す元が消えてしまっているので、きっと他の記憶で埋め合わせたりするのかもしれないですが。
特に幼なじみを恋した記憶を消してしまった操ちゃんの場合は、幼なじみの彼の記憶をなくしても、結局同じ経過をたどって、また、好きになってしまうような気がしますがね、っていうか、なってほしいなと。
これからも記憶屋さんは依頼を受け続けるのでしょうかね。自分の中に大きな矛盾をはらんだまま。
記憶屋さんには幸せになってほしいですね。まぁ、もうちょっと本人の成長も必要とは思いますが。

『あなたがを愛した記憶』と同様にどうやらこの能力は遺伝するっぽいので、世代を経て、記憶屋は続いていくんでしょうね。

って、おもったら、続刊が出ますね。
また同じ記憶屋さんなのか、新たな記憶屋さんが登場するのか。
読むのが楽しみです。

でわ、次まで。




記憶屋 (角川ホラー文庫)

記憶屋 (角川ホラー文庫)

  • 作者: 織守きょうや
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/10/24
  • メディア: 文庫



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