SSブログ

ツバキ文具店 [読書]

『ツバキ文具店』読みました。

鎌倉に住む代筆屋さんの1年のお話ですね。
代筆屋って聴いたことはあったのですが、仕事内容については初めて知りました。
てっきり下書きを渡して、それを清書するだけかと思っていたのですが、文章の内容まで考えて書いてくれるんですね。感心しました。本文中には、実際の代筆文が掲載されていて、臨場感があり面白かったです。
物語としては、文房具屋兼代筆屋に生まれた主人公が師匠でもあり育ての親でもある先代(祖母故人)にならって後をついでいるお話なんですが、過去に仲違いをして外国を放浪し、先代が亡くなってから鎌倉にもどってきたんですね。まぁ、その前に先代と大げんかをして、ぐれてたらしいですが、今現在は普通のお姉さんですね。

何回か代筆の仕事が来るんですが、お客さんから事情を聴き、お客さんの心情になりきって手紙を書く。それも、便せんや筆記具、切手に至るまで気を巡らすのはすごいなと思いました。自分がそんな手紙をもらっても、そこまで気を配って見られるのかなと思いましたが。
ただ、物語の大半は、主人公の鎌倉でのご近所生活が中心となります。
お客さんやお隣さんやご近所さんとのおつきあいでゆっくりと流れていく鎌倉の四季。
スローな感じで流れていく時間が鎌倉の雰囲気と相まって良い感じですね。
やっぱり、いろんな人とのつながりは人生に彩りを与えてくれるんでしょうね。

最後にけんか別れをしてしまった先代の気持ちが、外国にいた友人への手紙で明らかになるんですが、一番驚いたのが『代々』じゃないんかい!ってとこでした。1代で築いたんですね。
まぁ、最後に主人公が先代との関係に決着をつけられたのは良かったと思います。

紙に字を書くときは万年筆が好きなんですよね。大学の頃から罫線なしの紙に万年筆で書くのが好きでした。あのインクの感じがいいんですね。
最近会社でノートに字を書くときも万年筆を使ってます。書くっていう動作はキーボードを打つのとは違って、考えながら進められると思うんですね。まぁ、漢字を忘れない様にするって側面もありますが。
これからは、1年に1度くらいは誰かに手紙を書いてみようかと思ったりします。
あ、でも、出す先ないや。宛先探しから始めないと・・・。

以上で。


ツバキ文具店

ツバキ文具店

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/04/21
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。