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海の見える街 [読書]

『海の見える街』読みました。(2016/8/2読了)

海の見える街 (講談社文庫)

海の見える街 (講談社文庫)

  • 作者: 畑野 智美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/15
  • メディア: 文庫


図書館で働く司書さん達のなかに飛び込んできたアルバイト女性をきっかけに動いていくそれぞれの思いの物語?でしょうか。
顔はきれいだけど若干KYな感じがするアルバイト女性なんですが、彼女と話すとみんな何かしら心を開いていくような感じですね。
物語は、4人の登場人物が順番に一人称になります。この4人、アルバイト女性以外はみんなオタクっぽいです。まぁ、真のオタクはメガネっ娘司書だけなんですが、体育会系はひとりもいません。1章目の主人公もアルバイト女性の元彼に1発KOされたりします。
結構ほのぼのと恋愛ドラマっぽい感じが続きますが、皆さん奥手なんであまり進展はしません。トラウマロリ君はいなくなっちゃいますし。ただ、彼とメガネっ娘オタクの行く末は見てみたい気はしますね。
最後はハッピーエンドで、戻ってきた1章主人公の飼っていたインコは『青い鳥』のオマージュなんでしょうかね?

それでわ。

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これは経費で落ちません [読書]

『これは経費で落ちません!』読みました。(2016/7/31読了)

これは経費で落ちません!  ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)

  • 作者: 青木 祐子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2016/05/20
  • メディア: 文庫


経理課の女性の周りで少しずつ変わっていく日常と人間関係のお話。結構冷めた性格の主人公が違った自分の一歩を踏み出すみたいな恋愛小説な感じかな?
主人公はかっちりした性格で、夕食のメニューもあらかじめ決めておいて、他の予定よりも優先するという感じ。それにいろいろ事件は起きますが、それほど大きなモノはなく、主人公もそれほど変わらなかったりします。
最後は思いを寄せてくる男性に返事OKだったので、いい関係になればいいなと思ったりです。

では、でわ。
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カササギの計略 [読書]

『カササギの計略』読みました。(2016/7/27読了)

カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

カササギの計略 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

  • 作者: 才羽 楽
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2016/07/06
  • メディア: 文庫


不治の病のヒロインが死ぬ前に幼なじみにあって、自分のやりたいことをするはなし。
あらすじ的には。
実際は最後の数十ページでひっくり返ります。ネタバレ的には、ヒロインは主人公の思う彼女ではなかったりします。
話的には弟君が姉の無念を晴らし、姉を忘れてしまっていた主人公を罠にかけるんですが、読後に思うのは、この話で唯一救われないのはこの弟君ではなかったかと。
幼なじみの華子さんは、どうやら不治の病と言うより、弟君の運転する車の事故で亡くなってしまっているようで、でも、弟君にいろいろしてもらって、彼女的には満足だったんじゃないかと。
主人公と偽華子さんはだまされたり、だましたりして、傷付きはしましたが、結局最後に本当に好きな人を見つけて幸せになれそうな予感でした。
で、当の弟君ですが、自分の手で姉を死なせてしまった無念と忘れてしまっていた主人公をワナにははめますが、彼はきっと救われないんでしょうね。弟君が本当に救われるのは、多分姉が幼なじみ君にたどり着けなくても、弟君にいろいろつきあってもらって、おそらく後悔はそれほどせずに他界したことに気づくしかないんでしょうね。
華子さんは、弟君に最後までいろいろしてもらって、すごく幸せだったんじゃないかと思います。それに早く気づいてほしいものです。
で、しばらく時間がたってから、考えたんですが、弟君のこの計画って、本当に復讐だったんでしょうかね。弟君は自分が犠牲になって他の人を救った話に読めなくもないんですよね。
上にも書きましたが、姉の思い人は新しい恋人を得てますし、弟君の彼女は本当に愛してくれる相手を見つけてるわけです。
結局、「姉の思い」をどうとらえるかで、弟君の見方が変わるのかなと思った作品でした。

では、弟君の心が救われますように。
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わたしを離さないで [読書]

『わたしを離さないで』読みました。(2016/7/26読了)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

  • 作者: カズオ・イシグロ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2008/08/22
  • メディア: 文庫


臓器移植のためのクローン達の生活の話。
内容は、提供者と呼ばれる臓器移植のために生殖機能を無くしたクローンの子供達が専用施設で成長していくお話です。その中のひとりの女性が過去を語る形で物語は進んでいきいます。幼い頃から洗脳教育が行き届いていて、彼らが臓器を提供し、何度目かで死んでいくことに(使命を果たしたといわれてます)あまり恐怖や疑問は感じていないようです。そのために生まれたのだからとある意味結構達観してます。たんたんとお話は進んでいき、話の内容から徐々に臓器移植のためのクローンだと言うことがわかっていくような展開です。
が、正直ちょっと読みづらい。話を進めていく過程で、枝葉があるとそこにこまめに脱線してゆくので、ちょっと煩わしい感じがしました。本編をずっとすすめて、まとめてサブのお話を進めてくれた方がよかったかな?
ただ、あまり盛り上がりもなかった感じですかね。ドラマや映画版がどうなっているのかは知りませんが。ふーんって感じで読み終わったお話ですが、読むのにかなり時間がかかりました。
放し飼いにされている家畜の人間版みたいなモノでしょうかね。ある程度の自由はあるが、最期は決まっている。
でも、少しずつ削り取られていく体の一部が文章には出てきませんでしたが、とても怖い感じです。

では、使命を果たす前に。

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眠れる美女 [読書]

『眠れる美女』読みました。(2016/7/21読了)

眠れる美女 (新潮文庫)

眠れる美女 (新潮文庫)

  • 作者: 川端 康成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1967/11/28
  • メディア: 文庫


川端康成のフェチ小説。
裸で眠らされている少女の横で添い寝をさせる店で添い寝するだけの老人のはなし。
特に直接的な行為に及ぶことはありません。ほとんどが、老人の過去への回想と独り言で物語は進みます。死んだように眠る少女や美女たち。最後にオチはあります。
この店にきて、自分は他の客(主人公の想像)より枯れてないんだと心の中で言いつのるところに、枯れたモノを感じるのは皮肉でしょうか。結局老人は眠る女達に何もしませんしね。
で、シチュエーションがエロすぎます。さすが世界の巨匠。フェチ過ぎて半分どころかかなりひきます。川端康成の小説は読んだことがなかったので、他の話も機会があれば読んでみたいですね。

では、眠れるうちに。
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自負と偏見 [読書]

『自負と偏見』読みました。(2016/7/16読了)

自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

  • 作者: ジェイン オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: 文庫


名作です。
新潮社以外では『高慢と偏見』かな?
5人姉妹の次女が主人公で、相手の殿方は大金持ちの紳士。で、男と女の見栄や偏見なんかで本当の気持ちがうまく伝わらない的なお話。
200年くらい前の恋愛小説ですが、面白く読めました。まぁ、ひとえに相手の金持ち紳士がヒロインに惚れ込んで、かつ、素直になれたのが勝因でしょうか。いつの世の中もどちらかが折れなければうまくいかないモノなんですね。それにしても、母親と下から2番目の妹は吹っ飛んでます。家族でも相手方でも敬遠したいかな自分は。でも、上二人はほどほどまともなのに、3番目からはなんでああなっちゃったんでしょうね。教育方針を変えたんでしょうか?
で、内容はともかく、このお話を読もうと思った一番の理由は、映画化された『高慢と偏見とゾンビ』を楽しく見るためだったりします。小説版の書評によると、原作にそっくりな展開となっているらしいので、これは原作を知らないと楽しめないなと思ったわけです。最初に映画をみて、その後に小説版を読んで見ようかと思っています。いまから楽しみです。

では、偏見で目が曇らぬうちに。

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暗黒童話 [読書]

『暗黒童話』読みました。(2016/7/5読了)

暗黒童話 (集英社文庫)

暗黒童話 (集英社文庫)

  • 作者: 乙一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/05/20
  • メディア: 文庫


乙一さんのホラー作品です。
何かの事故で片方の眼球と記憶を失った少女のお話。
記憶を失う前は完璧な女子高生。眼球と記憶を失った後は結構残念な女の子。移植でもらった眼球が見せる映像を求めてたどりついたところには・・・。
記憶を失う前の主人公が完璧すぎて微妙ですが、微妙な記憶喪失に若干の違和感も。性格すら変わってしまう記憶喪失ってどうなんでしょうかね。
よく、記憶を取り替えたら人格が入れ替わったって話がありますが、自分は今ひとつ疑問なんですよね。それは記憶が意志や人格を形成するってことだと思うんですが、同じ環境で育った兄弟でも考え方や意志は違います。それは双子であってもです。だから、意志と記憶はある程度はつながっていても、根本的なところでは違うと思うんですよね。
それはさておき、眼球の記憶については、高橋留美子さんの『人魚の傷』あたりを思い出しますね。実際には眼球に記憶が残っているのかは微妙ですが、コンセプトは大変面白いですよね。
あと、犯人の家の地下室はすごいことになってましたね。だるまさんはいるは、タイガーバームガーデンみたいなのはいるは、グロ注意だわ。触ったモノの命を奪えない能力って体の中的にはどうなんでしょうね。癌とか雑菌も殺されない代わりに、それらも正常な組織を殺せない。寿命で死滅するしか方法はないので、増える一方?
いろいろあって、最後は記憶を取り戻す訳ですが、一時的な「自分」はきっと消えてゆくんでしょうね。まぁ、思い出くらいには残っているんでしょうけど。

では、記憶から消えないうちに。
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二十四の瞳 [読書]

『二十四の瞳』読みました。(2016/7/3読了)

二十四の瞳 (角川文庫)

二十四の瞳 (角川文庫)

  • 作者: 壺井 栄
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/06/23
  • メディア: 文庫


月に1冊は読もうと決めた名作もの。
7月は壺井栄さんの『二十四の瞳』。映画化もされている超有名作品ですね。
瀬戸内の田舎での新人先生と生徒達の成長の話。
この小説の冒頭の
「十年をひと昔というならば、この物語の発端はふた昔半のまえのことになる。」
っていう言い回しが、昔から好きですね。十年をひと昔。確かに今と昔の境目ってその辺かなぁと。瀬戸内の方言で繰り広げられる会話がとても暖かく感じ、学校と家とで言葉を使い分ける先生がまた印象的でもありました。
12人がそれぞれの人生を歩んでゆく。でも、振り返った先には、小学生だったときのみんなが同じところで同じ方向をみている。戦争を挟んだ話で、暗い側面はありますが、それ以上に子供達の会話が生き生きとしていて、とても惹かれました。
名作っていうのは読む時代を選ばないモノなんだなぁとつくづく思いました。

それでは、また。
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殺戮にいたる病+おまけ [読書]

『殺戮にいたる病』読みました。(2016/7/2読了)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/11/14
  • メディア: 文庫


連続猟奇殺人ものですかね。
進められて読みましたが、猟奇な表現のところは若干引きましたかね。
犯人を錯覚させる系ですが、『砕け散るところを見せてあげる』を先に読んでしまっていたので、驚きはなかったですかね。ってか、真犯人の日常描画(犯罪に関わらないところ)がほとんど無いので、犯人がわかってもふーんって感じになっちゃうんですかね。
犯人は捕まった様ですけど、あまりすっきりはしない最後だったような。
進めてくれた人から聞くまで、状況もよくつかめませんでしたし。
自分としては、何かしら明るい側面があった方がよかったかな?ギャップみたいものがある方が好きかなと。
感想もまああまり無いと言えばないかな。

で、あまり感想がなかったので、また、読めなかった本を。
『COLORS』がだめでしたね。

COLORS

COLORS

  • 作者: カスヤ ナガト
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


内容的には面白そうだったんですが、表現方法がなじまないというか、比喩表現みたいな書き方が合わないというか、やたらマルボロ(たばことは言わずマルボロ)吸いたがるんですよね。主人公以外の人物との会話もなにか上滑りしているような感じで、主人公が今ひとつとらえられなかったと。後半、変わるのかもしれませんが、教授と飲みに行くあたりであきらめました。
やっぱり、主人公が自分のあたまの中で想像できないお話は、読むのが辛いですね。自分がそこに入っていけないので。

では、また。

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ハーモニー [読書]

『ハーモニー』読みました。(2016/7/2読了)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 伊藤計劃
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/08/08
  • メディア: 文庫


よく名前を聞く故伊藤計劃さんの作品。これまた、表紙買い。
体の中に医療デバイスが埋め込まれ、病気で死ぬことがなくなってしまった未来のお話。
そこで突如起こる同時多発自殺。目の前で同級生だった子も犠牲になり、その事件をたどっていくと・・・。
少女時代と大人の時代で話は進みますね。健康に関するすべてのことが他者に握られていて、簡単に不摂生すらもできない。その管理社会に対抗するために自死を選択する少女時代の主人公達。でも、その方法が栄養失調。大人になってからは、上記の事件で、主人公の父親も深く関わっていたり。
それにしても、主人公含め名前が呼びにくい。アニメにもなっているようなので、どんな発音しているかは気になります。
ストーリーなんかは特にそれほどの感銘は受けなかったのですが、糖尿病のくだりは面白かったです。中期的には死に至るが、短期的には子孫を残せる。よって、長期的には生物として生き残れる。健康と寿命のトレードオフでしょうかね。
脳への影響については、冒頭からまぁやっちゃってるんだろうなとは思ってましたが、案の定ですね。発表している内容と事実で進捗が異なるのは、事件の時のマスコミと警察みたいな感じですかね。あと、ミァハさんの過去が壮絶すぎて目が点ですね。どうやってトラウマ消したのかが気になりますが、意志がなかったからあまり問題では無かったのかな?でも、そこから疑似意志が発生しているし・・・。
生物の脳って、欠落があると他の部分がそれを補うようになるとかならないとか。まぁ、普段使われていない部分が活性化するんでしょうね。潜在意識の・・・とかなると北○の拳みたいですが。
とにもかくにも、健康にせよ不健康にせよ、自分の意志でどうにかしていきたいものですね。

でわ、幸せの未来で。
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